私の3.11

(アメブロからのお引越し記事です)

 

東日本大震災から丸5年。
時間が経つのは本当に早いです。

震災当日、私は前職の、豪徳寺にある治療院にいました。
午後の診療開始直後。
患者さんに鍼をしている最中に、地震は起きました。

すぐに鍼をはずし、患者さんの安全を確保。
患者さんは、脚が悪く、80歳を過ぎたご高齢。
いざとなったら抱きかかえて逃げるんだ!
そう気を張りながら、揺れがおさまるのを静かに待ったのを覚えています。
患者さん達の安全を確認し、院内が落ち着いてから、神奈川の実家へ電話しました。
電話は全く繋がらず、結局家族と連絡が取れたのは、夜になってからでした。
当時90歳と84歳だった祖父母。
自分のことよりも、私の事をずっと心配してくれていたことに胸が痛くなりました。

 

次の日、治療院へは沢山の方がいらしてくださいました。
皆さん、会社からご自宅の世田谷まで歩かれた方が多く、
一番遠い方で、高尾から歩いて帰ってきたという方もいらっしゃいました。
家族が心配で、歩く以外の事は考えられなかったと。
ここにこれて、やっと落ち着いたって笑顔になってくれました。

 

一日、一日過ぎるごとに、震災の被害状況が伝わってきます。

 

私に何が出来るか。
考えて決めた答えは、『自分の周りの方を元気にすること』でした。
いつも私の事を思ってくれている祖父母、家族を笑顔にすること。
友人を元気にすること。
毎日いらしてくださる患者さんを元気にすること。
その方を元気にしたら、そのご家族も元気になるかもしれない。
その方が会社で活躍されれば、社会も元気になるかもしれない。
自分の周りの方を元気にしていけば、その力は、いつかきっと東北の方の力になる。

 

そう強く願いながら、毎日の施術に当たりました。

 

今日という日を平穏に過ごせること。
明日という日を、何の不安もなく迎えられること。
『おいしいね』『いってらっしゃい!』『おかえりなさい』『おはよう!』
『おやすみなさい』『ありがとう』
この一瞬、一日が、どれだけ特別で幸せなことか。
これが当たり前ではないんだと忘れずに、
一日一日を大切に生きていきたいです。

 

改めまして、東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、
被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。

 

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